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2025.12.22
防音室の必要性は?注文住宅での選び方と設置費用を解説
注文住宅で防音室を設置すべきか、迷われている方も多いのではないでしょうか。楽器演奏や在宅ワークなど、防音室があると便利な場面は数多くあります。一方で、設置には相応の費用がかかるため「本当に必要かどうか」を慎重に判断することが大切です。
本記事では、防音室の特徴や必要性、設置するメリット・デメリット、設置費用の目安などを解説します。設置費用を抑える具体的な工夫もご紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。
必要性は?防音室の設置がおすすめな人の特徴

注文住宅で防音室を設置するなら、まず本当に必要かを判断することが先決です。ここでは、防音室があると便利な人の特徴やライフスタイルをご紹介します。
楽器演奏や音楽制作をする方
自宅で楽器演奏や音楽制作をする方にとって、防音室は欠かせない設備でしょう。なぜなら、ピアノやドラムなどの楽器は、環境省が定める住宅地の騒音基準を大きく超えるためです。
楽器別の騒音レベルと環境基準の差について、以下をご覧ください。
| 楽器・基準 | 騒音レベルの目安(dB) |
| ピアノ(アップライトピアノ) | 約80〜90dB |
| ドラム(一般的な演奏) | 約100〜120dB |
| 金管楽器 | 100〜110dB |
出典:環境省「騒音に係る環境基準について」
環境省が定める住宅地の騒音基準は、昼間で55dB以下、夜間が45dB以下です。ピアノはこの基準を25dB以上上回り、ドラムは最大65dB以上超えます。
一般的な木造住宅における壁の遮音性能は、D-35程度(約35dB相当)です。防音対策なしでピアノ(80~90dB)を演奏した場合、隣家に45~55dB程度、ドラムは65~85dB程度の音が漏れてしまいます。
窓や開口部からはさらに多くの音が漏れるため、実際にはもっと大きな音が届くでしょう。こうした課題を解決するためにも、防音室の設置を強くおすすめします。
在宅ワーク・リモート学習が中心の方
在宅ワーク・リモート学習をしている方の大きな課題は、家族の生活音です。たとえば、Web会議中に子どもの声やテレビ音が入ると、仕事に支障が出るでしょう。
防音室があれば、こうした問題を解決できます。周囲の音を気にせず仕事や学習に集中でき、クライアントや同僚とのコミュニケーションも円滑になります。また、家族も気兼ねなく日常生活を送れるため、お互いのストレスが軽減されます。
ホームシアター・カラオケを楽しみたい方
映画館の音量は約85~90dB程度が目安とされています。これを自宅で再現しようとすると、壁や床が振動し、隣家や階下に伝わります。特に低音域(100Hz以下)は壁を透過しやすく、一般的な木造住宅では防ぎきれません。
防音室があれば、時間帯を気にせず好みの音量で映画鑑賞や音楽を楽しめます。週末に家族や友人とホームシアターやカラオケを楽しみたい方には、防音室の設置をおすすめします。
注文住宅に防音室を設置するメリット

防音室を設置する利点は、騒音対策だけにとどまりません。ここでは、注文住宅に防音室を設置するメリットを複数のポイントからご説明します。
時間帯を気にせず趣味を楽しめる
遮音性の高い防音室があれば、24時間いつでも音楽や映画を楽しめます。深夜に映画を見たい方、早朝に楽器の練習をしたい方も、周囲を気にせず趣味に没頭できるでしょう。音楽やカラオケ、映画鑑賞などを心ゆくまで楽しめる、自分だけの空間が手に入ります。
仕事・学習効率が上がる
自宅での仕事や勉強の成果は、周囲の音環境に大きく影響されます。防音室があれば、外部からの騒音を遮断できるため、仕事などの効率が高まります。家族の生活音も聞こえなくなるので、やるべきことに集中できるはずです。
家族のストレス軽減と生活の質向上
防音室があれば、各自が音を気にせず自分のペースで生活できます。生活リズムが違う家族も、互いに気を遣わずに過ごすことができます。さらにプライバシーが守られることで、家族間のストレスが減り、生活の質が高まるのです。
不動産価値の向上につながる可能性がある
防音室のような付加価値の高い設備があると、不動産価値が高まる可能性があります。実際に、遮音性能に優れた物件は高い賃料で貸し出されることが多く、市場での評価が高いことがわかります。
将来的に自宅を売却するときも、防音性能の高さが買い手に評価され、より良い条件で売却できる可能性があります。
注文住宅に防音室を設置するデメリット

防音室の導入には、相応の設置費用がかかります。以下の表をご覧ください。
| 防音室の種類 | 費用相場(目安) | 特徴 |
| ユニット式 | 50万円〜300万円 | 既製品を組み立てる方式で低コスト |
| フルオーダー | 約250万円〜 | 部屋全体をオーダーメイドで防音室に改装。最高水準の防音性能と音響設計を実現 |
ユニット式は、既製品の防音パネルを組み立てて作るタイプの防音室です。工期が短く、比較的手軽に導入できるメリットがあります。設置費用も50万〜300万円程度と、他のタイプに比べて手頃です。
そしてフルオーダーは、部屋全体をオーダーメイドで改装するタイプです。250万円以上の費用が必要ですが、最高水準の防音性能と音響設計を実現します。これはプロの音楽家や本格的なホームシアターを求める方に向いています。
いずれのタイプを選んでも、高額な費用がかかることになります。予算と目的に合わせて、どれが適切か慎重に判断することが大切です。
設置費用を抑えて理想の防音室を実現する方法

防音室は高額な投資ですが、工夫次第で費用を大幅に削減できます。ここでは、予算を抑えながら満足度の高い防音室を実現するコツをご紹介します。
Dr値で必要な防音レベルを判断する
防音レベルはDr値(遮音等級)で表され、数字が大きいほど遮音性能が高くなります。
| Dr値 | 遮音性能 |
| Dr-65 | ピアノなど楽器の大きな音は聞こえず、会話やテレビの音も聞こえないレベル |
| Dr-55 | ピアノなど楽器の大きな音がかすかに聞こえる程度 |
| Dr-45〜50 | 昼間のみの使用であれば適している場合がある |
必要な防音レベルは、用途によって大きく異なります。プロの音楽家や深夜まで楽器練習をする方なら、Dr-65の高い防音性能が必要です。一方、昼間のみホームシアターを楽しむ方、在宅ワークが中心の方なら、Dr-45~50でも十分かもしれません。
最適な防音レベルはケースバイケースですので、詳しくは専門業者に相談しましょう。
防音室は1階設置が構造的に有利
2階に防音室を設置する場合、防音室の重量と床の防振工事による荷重増加を考慮しなければなりません。必要に応じて、建物の構造補強が求められます。
防音室を1階に設置することで、防振工事を簡略化できる場合があります。浮床構造などの防振工事の負担が軽くなるため、全体の施工費用を削減しやすくなるのです。
既存の間取りを活かした設計でコスト削減
間仕切り工事で防音室を作るのではなく、既存の部屋をそのまま活用することで大幅なコスト削減が可能です。新たな壁を作る必要がなくなるため、解体工事や下地工事の費用を抑えやすくなります。
たとえば、使っていない6畳の洋室や、大きめのクローゼットを防音室に転用する方法があります。既存の空間に防音材を施工するだけで済むため、数十万円以上のコスト削減につながります。
RC住宅は標準仕様で高い遮音性能
RC住宅(鉄筋コンクリート造)は、木造に比べて優れた遮音性能を持つ住まいです。その壁の厚さは約180mm~250mmあり、木造(約120mm~150mm)と比較して大幅に厚いのが特徴です。これにより、生活音や外部騒音を効果的に遮断します。
特筆すべきは、RC住宅の低音域遮音性能です。厚い壁構造により、ホームシアターの音や楽器音といった周波数の低い音を効果的に遮音します。木造では対応できない音もRC住宅なら標準仕様で対応できます。
複数の専門業者から見積もりを取る
防音室の設置費用は、業者によって100万円以上の差が出ることも珍しくありません。同じ仕様でも、使用する材料のグレードや施工方法、保証内容が異なるためです。費用を抑えるためには、最低でも3社以上から見積もりを取って、内容をしっかり比較しましょう。
見積もりを依頼する際には、工事範囲、使用する防音材のグレード、保証期間の3点を必ず確認しましょう。中でも「防音性能の保証」の有無が重要です。この保証があれば、完成後に期待した遮音性能が得られないときのトラブルを防げます。
まとめ:防音室で実現する理想のライフスタイル
防音室は、楽器演奏や在宅ワーク、ホームシアターなど、さまざまな用途で生活の質を高めてくれる設備です。時間帯を気にせず趣味を楽しめるだけでなく、仕事や学習の効率向上、家族のストレス軽減にもつながります。
設置費用は用途や防音レベルによって差がありますが、Dr値で必要な性能を見極めたり、1階への設置や既存の間取りを活かした設計を選んだりすることでコスト削減が可能です。特にRC住宅は標準仕様で高い遮音性能を持つため、追加の防音工事を最小限に抑えられます。
防音室のある暮らしを実現するなら、注文住宅がおすすめです。壁工房では、守谷市・つくばみらい市エリアにてRC工房の注文住宅(RC住宅)をご提案しています。坪単価80万円台から建築でき、RC造ならではの高い防音性能が特徴です。
防音室の設計や費用に関するご相談は、DAIKEN東京・秋葉原ショールームにて承っております。実際の防音性能を体感いただきながら、専門スタッフがご案内いたします。理想の防音環境を実現するため、ぜひお気軽にお問い合わせください。
社名:株式会社壁工房
本社所在地:〒300-2445 茨城県つくばみらい市小絹126-5
建設業者許可番号:茨城県知事許可-第035753号
つくばみらい工場
〒300-2346 茨城県つくばみらい市青木350-2
Tel 0297-21-7855 Fax 0297-44-5150





